Winny
晩御飯の買い物ついでに映画をみた。
ファイル共有ソフト「Winny」の開発者である金子勇さんが、著作権法違反幇助の容疑で2004年に逮捕されてから7年半の裁判を経て無罪を勝ち取るまでの実話をもとにした作品。
最後に金子さんご本人のインタビュー映像があり、純粋なお人柄がお顔にあらわれているなと思った。
こんなにも優秀な方が開発者としての旬の時期を奪われたことが何よりも残念だし、その間開発がストップした事への本人の悔しさを思うといたたまれない。
優秀で熱意のある弁護士のおかげで最後に無罪を勝ち取ったことはせめてもの救いだったけれど、少し前の日本でこんな不当なことがあったのかと腹立たしい気持ちになった。
当時このニュースをリアルタイムで見たことは記憶の片隅にあるくらいで、内容を深く知ろうとはしなかった。この事件が映画化された事で、たくさんの人達が、当時何が起こっていたのかを再認識できたことは意義深い。
誰かの意図によって操られたマスコミが、あたかもその人は悪人だと言わんばかりに報道する。わからない情報を無意識に受け取り、この人は罪人に違いない。よく考えもせず、そんな間違った認識をすることがあったとしたら...
それから約20年経った今、誰でも情報発信ができるようになり、当時とは比べものにならないくらい大量の情報が溢れる中で、さらに受け取る側の判断力が求められている。
私はきちんと判断できているのだろうか...?うーん...
そんなことを考えながら、スーパーに寄る。出町座からスーパーまで10秒。顔馴染みの店員さんに話しかけてもらったけど、頭の中はまだ映画でいっぱいで、曖昧な受け答えしか出来なかった。近いのは便利だけど、現実との距離が近すぎるのはちょっと困る。