コンパートメントNo.6
映画の始まるギリギリに出町座に着いたのがそもそもの間違いだった。
正確には、上映開始時間を僅かに過ぎていた。もう無理かな?とダメもとで聞いたら、冒頭5分は宣伝映像なので、あと2分あるから大丈夫ですよと係の方が教えてくれた。すでに席は結構埋まっていたので、最前列右端に座る場所を決めて、灯の落ちた館内を案内してもらって席に着いた。間に合った。
ホッとして前の画面を見たら、近い!仕方がない。映画が始まった。そんな時に限って、コンパートメント。映像の殆どは、列車内の狭いコンパートメントや通路の映像なのだ。
わたしは狭いところがかなり苦手だ。理由はわからないけど、ものすごいストレスを感じる。なので、映画の内容を楽しむというよりは、何故か「狭さに耐える2時間我慢大会」というかんじになってしまい、少しでも画面から距離をとるべく、背もたれに張り付くようにして座るとかして何とかこの苦行を乗り切った。
映画は面白かった。こうなったのはすべて自分の責任だ。次回からは遅くとも5分前には着いておこうと決めた。