京都出町の暮らし

近くには鴨川・京都御所・出町枡形商店街など..大好きな場所で暮らす日常を書きたいままに

だしについて

とりたいだしの条件

料理を始めた頃、いちばん悩んだのはだしの取り方だった。市販のものに頼らず、でも毎日のことなので面倒なことはなしで、経済的で美味しい。そんなだしはどうやってとればよいのか。

料理教室

料理教室に行けば学べるかと思ったけど、大鍋にあらかじめ先生がとっただしが準備されていたり、市販の顆粒だしを使ったりで、いちばん知りたいところは分からずじまいだった。先生にきいてみたら、だしからやっていては、授業中に調理が終わらないとのこと。

料理本

土井善晴先生の「日本の家庭料理独習書」という本を買ってきて、家で一番だし、ニ番だし、煮干しだし、昆布だしなど本に書いてある通りにさらしのふきんで布ごしをする方法で出汁をとってみた。いや確かに美味しいけど、毎日こんなことはやっていられない。

今になって考えてみると、これはまず知っておくべき教科書通りの正しいだしの取り方であって、実際に毎日家でこれをやっている人は少ないと思う。

ざるでこす

考えたあげく、昆布やかつおや煮干しは最後、ざるでこすという方法を思いついた。これなら細かいものは残るけど、さらしよりは面倒ではない。

お茶パック

しばらくざるでやってたけど、そのうち子供が産まれてさらに手間を省きたくなった。そこで、昆布以外はお茶パックに入れて鍋に入れる方法にかえてみた。これなら後で出し殻を取り出すのが簡単で、手間もかからない。

直にイン

そこからさらに適当になり、今では煮干しなどは鍋にそのまま入れて、カルシウムの補給〜とか言いながら取り出さず、具と一緒に食べたりするようになった。

市販品に手を出す

お弁当のおかずなど、少量だしが必要な時は市販の白だしを使ったりもしている。何事も年々こだわりが薄れていく。

ふじや鰹節店

昆布やかつおやにぼしは出町商店街のふじや鰹節店で買っている。お店の方が親切で品質が良くて値段も手頃で助かる。

この店に飼われていたえびちゃんという猫の名前は、北海道のえびす昆布からつけたらしい。かつおの種類で迷っている時、店のおばちゃんに「えびちゃんは本枯節しか食べへんけどな」とか言われると、こちらもつい猫に負けてはいられないと高い方の本枯節を買ってしまう。

一方昆布は普段に味噌汁に使うならこれがいいよと安い切れ端を集めた袋を勧めてくれる。開封したら冷凍保存するとかいろいろ教えてくださるし勉強になる。そもそもこの店がないと、わたしのだしは成り立たない。そんな大層なことではないけれど、ずっとないと困るお店。

www.e-kanbutu.com

目の初期設定

最近やたらと目が疲れる。老眼なんて認めたくはないけれど、小さい文字が見えにくくなったので仕方がない。それはまあいいとして、1時間集中して本やPCを見ていたらかなりつらいのが困る。緑内障も気になるし、一度きちんと眼科で検査をしてもらうことにした。

まずは眼鏡屋さんで作ってもらった老眼鏡が目に合っているかの確認と、遠近の視力検査を丁寧にしていただいた。職員の方がみんな親切でありがたい。

診察室に入ると、データを見た先生が明るく言った。

「この目は遠くを見るように設定されてますね」

どうやら目には生まれつき初期設定があるらしい。わたしの目はアウトドアで活動するには何の苦労もないけど、近くを見るには目の筋肉を動かす苦労がいるので疲れる。

老眼は急になるのではなく、生まれた時からずっと進んでいて、自覚症状が出るのは40歳くらいから。

目の疲れ対策はこまめに目を休めること。具体的には10分に1回20秒くらい目をつぶるとか遠くを見るといいですよと教えてくださった。

緑内障の検査も問題なし。

目の疲労がこまめに休んだくらいで本当に解消されるのかな?と半信半疑だったものの、検査結果に問題がなかったので少しホッとして、晩御飯の買い物をして家に帰った。

本を読みながら先生の言葉を思い出してはこまめに目をつぶってみる。たしかに休憩を繰り返すと疲れが軽減されてずっと見ていられる。こんな簡単なことだったとは。疲れが0にはならないけれど、これでいいんだという安心感も加わって、自分の中で目の問題は解決した。

GW

今週のお題「何して遊ぶ?」

5月3日。鴨川で本を読もう。今日は快晴だし、じっと外に座っていて蚊に刺されない時期は短い。

亀石のまわりの水が干やがっている場所は草がボーボーで、いつの間にか木まで生えている。最近雨が少なかったせいだろうか。どこか座るところは...あたりを見回してみたけど、日陰はすべて埋まっていた。他を探そう。それにもう少し歩きたくなったので、そのまま下鴨神社へ行ってみることにした。

旧三井家下鴨別邸 のランチプランの看板に足を止めたり散歩中のかわいい犬とすれ違ったりしながら10分程歩くと糺の森の入り口に着いた。森の中は空気がひんやりして気持ちがいい。

境内を一周して鳥居を出ると、このところずっと工事で閉鎖されていた鴨川公園が整備されてきれいになっていた。中に入ると、芝生の中に賀茂のみたらし団子を模した石のオブジェが横たわっている。1番上の団子と2番目の団子の間があいているところもきちんと再現されていておもしろい。あたりを見回すと、広々した芝生の中に日陰のベンチを見つけた。ここで本を読もう。

帰りに、相変わらず出町ふたばは混んでいるな〜と行列を見ながら信号待ちをしていると、少し離れたところにもう一つ臨時販売所が出来ていた。初めて見た2つ目の店にテンションが上がり、こっちはあまり並んでなかったこともあって列に加わり豆餅3個セットを買ってしまった。

部活から帰った娘が、「今日何気なく鴨川を見たら、水の流れがキラキラして緑がキレイだなって思った。いつも見てる景色だけど、こんなにきれいなんだなって改めて思った。あと、ふたばもう1こお店できてたよね」「ママも今日新緑の鴨川は格別に綺麗だなって思った。やっぱり今、キレイだよね。ふたばの臨時店舗はじめて見たね」と話しながらお昼ごはんを食べた。

コロナ禍の今、料理教室のサブスクに1か月通ってみた



「単発のイベントで、何か良いのないかなー?」と京都の料理教室 ラキャリエール クッキングスクールのホームページを見ていたら、お得すぎるチケットを発見!(こちらのチケットはすでに完売しました)

www.taiwa.ac.jp

通常1回のレッスンが5000円前後することから考えて、1か月で5回行けば元が取れてしまう。

料理は毎日しているけど、たまにはプロに習うのもいいかもしれない。最近手抜きを極めてるしな〜。それに久しぶりに学生気分で料理学校に学びに行くのも楽しいかも。という気軽な気持ちで受講を決めた。

1か月で受講したレッスン

1週目
・料理応用おばんざい(焼き鰤のみぞれ汁、ひじき入り白和え、丸だいこんとイカのたいたん)
・料理基礎(マカロニグラタン、カルパッチョ
・料理入門(鶏の照り焼き丼、味噌汁)
・パン基礎(パンコンプレ、クランベリークリームチーズ米粉パン)
2週目
・菓子基礎(スポンジケーキ生地の生クリームの塗り方)
・料理入門(サバの塩焼き、サバのトマト煮)
・料理基礎(鯵の卸し煮、ほうれん草の胡麻和え)
・料理応用イタリアン(リボリータ、ペンネ カルボナーラ、鶏のローマ風煮込み)
3週目
・パン応用(ブリオッシュアテット、ティーブリオッシュ、ニッダベーユ
・料理基礎(オムライス、かぼちゃのポタージュ)
・料理応用おうちごはん・韓国料理(チヂミ、ビビンバ、サムゲタン風スープ)
・料理入門(蒸し鶏と茹で卵の香味ダレ掛け、中華風春雨サラダ)
4週目
・菓子応用(ガレットデロワ、スノーボール)
・料理基礎(豆腐ハンバーグ、ポテトサラダ)
・料理入門(サーモンフライ、茄子の揚げびたし)
・料理応用フレンチ(グリンピースのフランス風、トリュファード、豚ロース肉のプラムソース)
5週目
・パン基礎(ハムロール、グラタンパン)
・料理基礎(茶碗蒸し、鰤大根)
・料理応用おばんざい(おいなりさん、畑菜の煮びたし、鰯の利休揚げ)
・料理入門(鍋で炊く白ごはん、豚の生姜焼き)

あらかじめ1か月のスケジュールが決まっており、好きな授業を好きなだけネットで予約できる。期間中、受講可能なレッスンはひと通り予約した上で、魚をさばいたり、お菓子やパンなどのレッスンは同じ内容のものでも、複数回受講した。

 料理レッスン

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料理基礎(豆腐ハンバーグ)

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料理応用おばんざい(おいなりさん、畑菜の煮びたし、鰯の利休揚げ)

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料理基礎(茶碗蒸し、鰤大根)

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料理応用おうちごはん・韓国料理(チヂミ、ビビンバ、サムゲタン風スープ)

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料理基礎(オムライス、かぼちゃのポタージュ)

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料理応用イタリアン(ペンネ カルボナーラ

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料理応用フレンチ(豚ロース肉のプラムソース)

料理は毎日やっているものの、なんとなくいつもこんなかんじでやってるけど、合ってる?という疑問も出てくる中、今回改めて料理基礎や入門のレッスンを受けたことで、自分の中で曖昧だった部分が解消されてスッキリした。

ホワイトソースを作る時には、バターが溶けた鍋に小麦粉を入れたら、粉に火を通して粉臭さをとばすためにまずはしっかり炒めるとか、牛乳を加えて小麦粉とバターになじませたら、だまができないように鍋に叩きつけるくらいの勢いで混ぜるとか、いつ何をするべきで、その工程がなぜ必要なのか、そして具体的にはどれくらいやるべきなのかという詳細がクリアになった。

ハンバーグを捏ねる時には、肉の油を溶かさないことばかりに集中していたけれど、最後に一瞬、ガーっとしっかり混ぜて、肉を結着させる必要があることを先生から教わった。どれくらい混ぜるかというと、ボールの底にミンチ肉の白い油が付くくらい。今までこれをやっていなかったから、焼いている途中にハンバーグが割れて、そこから肉汁が出てしまっていたのだと分かった。

魚の身を切る時は、包丁の刃をギコギコするのではなく、スッと入れて切るというのは1回目のレッスンでは頭ではわかっていても、ついギコギコしてしまい、先生から何度も指摘を受けた。しかし、3回しっかり習ったことで、最後のレッスンでは魚の身に包丁を入れる時は、スッと!ということが手にもインプットされ、きれいな3枚卸がスイスイできるようになった。

コロナが騒がれていた時期だったので、他に生徒がいなくて、先生とのマンツーマン授業だった日もあったことは、予想外だった。広い教室に2人だけ。のんびり気軽に受講するつもりが、これはやるしかないと気合いを入れて頑張った。

お菓子レッスン ガレットデロワ

今回一番楽しかったのが、お菓子レッスンだった。

ガレットデロワを作る過程で、パイ生地を重ねたり、絵を描いたりしながら、ふと、子供の頃、工作遊びが好きだったことを思い出した。

写真上から、レッスン1回目、2回目、3回目。

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ガレットデロワ1回目

デモンストレーション後、初めて作った。

お菓子作りは、料理とは少し違っていて、材料の計量は1グラムのずれもないようにきっちりするのが基本だとはじめに先生の説明があった。

そして、各工程、きちんと丁寧に作業していくことで、完璧な仕上がりになると頭では分かっていたのに、途中ついアバウトに作業をしてしまったところが見事に仕上がりに現れてしまった。

失敗したところ
・中身のクリーム(クレーム・ダマンド)をわずかに分離させてしまった
・表面に卵を多く塗ってしまった箇所があり、そこが焦げてしまった
・包丁の背で線を描くべきところを刃でやってしまい、そこだけ太い線に焼きあがってしまった
・中身のクリーム(クレーム・ダマンド)を外側に絞り過ぎたせいで、パイ生地からはみ出した部分が焦げてしまった

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ガレットデロワ2回目

前回の反省を生かして、今回は丁寧に丁寧に作業することを心掛けた。その甲斐あって、表面上きれいに出来たのだけど、1点だけ課題が残った。

失敗したところ
・中身のクリーム(クレーム・ダマンド)をまたわずかに分離させてしまった

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ガレットデロワ3回目

前回きれいに出来たので、3回目はパイ生地に絵をより細かく描いてみた。

中身のクリーム(クレーム・ダマンド)を作る際には細心の注意を払い、小さじ1杯よりも少なく卵を加えながら混ぜ合わせていったおかげで、ついに完璧なガレットデロワを作ることができた(やったー!)

感覚的なことは、実際にやってみて反省し、またやってみる。を繰り返すことでしか身に付いていかないものだなあと改めて実感した。

パンレッスン

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パン基礎(ハムロール、グラタンパン)

パン生地作りは何回やっても飽きない作業だった。はじめ、小麦粉や砂糖やイーストやバターや塩などの材料を混ぜ合わせた初期の段階では、生地がべちゃべちゃで、これは永遠にまとまらないだろうという状態から、根気よく捏ねたりたたいたりしていくうちに、グルテンが形成されて生地がふっくらまとまってきたり、ホイロで発酵させることによって膨らんだり、手を加えたり時間を置くことによって、どんどん変化していく様子を見たり感じたりすることがとても面白かった。

お菓子やパンが焼き上がるまでの待ち時間には、レッスンを振り返ったり、先生とお話したりするティータイムがあった。

お菓子やパンのレッスンでは、持ち帰りの箱や袋を料理教室で用意してくださるので、とても便利で、珍しい料理やお菓子のお土産は、家族にも大変喜ばれた。

 


さいごに

結果1か月で30レッスンを受講し、楽しく料理の腕を上げることができた!

7名の先生方はそれぞれ明るく個性的で、力量のある方ばかりだった。料理の腕前や知識だけではなく、生徒の力を伸ばしてあげたい!という本気の指導やその姿勢にも良い刺激を受けた。

教えていただく中で、普段自己流でやっていた料理方法が案外正解だったんだとか、出来が今一つだと思っていたメニューは、なるほどこのひと手間が足りなかったのかなど、曖昧だった部分がきっちり埋まっていくかんじが心地よく、何より試行錯誤の日々が楽しくて、あっという間の1か月だった。

先生のデモンストレーションを見てわかったつもりでも、じゃあ実際にやってみましょうとなるとうまくいかないこともあり、頭でわかってもできないもどかしさと、何度もやるうちにできるようになったうれしさもあって、どんどん夢中になってしまった。

広々とした教室はいつも清潔で、COVID-19対策もきちんとされていたので、コロナ禍でも安心して通うことが出来た。ありがとうございました。